不耕起でよみがえる

岩澤信夫 著

定価2,750円(本体2,500円+税)
2023年4月14日発行
A5判・276頁
ISBN 978-4-88340-361-5 C0061




不耕起栽培(耕さない田んぼでのイネづくり)はイネを丈夫にしたり、省エネ・省コストをはかったり、コメの味をよくしたりします。また、冬期湛水(冬の田んぼに水をはる)、無農薬・無肥料との組み合わせで田んぼの生物相を豊かにし、環境を復元することができます。不耕起移植栽培の提唱者である著者が技術的利点、長所、30年余りの技術確立に至るまでの試みや成果、各地の実践事例を紹介。さらに、不耕起移植栽培の技術の基本と考え方、取り組み方を具体的に示す一書です。
有機農業の実現が問われるなかでの待望の復刊。

【主なもくじ】
大いなる不耕起の実り 序に代えて
本来の生態系を呼び戻す不耕起・冬期湛水の世界(口絵)
序 章 不耕起移植栽培が底力を発揮する理由
第1章 近代化稲作がもたらしたもの
第2章 不耕起栽培への模索と試練
第3章 生きものいっぱいの不耕起の田んぼ
第4章 メダカとトキと子どもたち
第5章 ゆっくりと水資源を育む
第6章 不耕起・冬期湛水の心得と準備
第7章 不耕起・冬期湛水の主な作業
結 章 生物資源型農業をめざして
ほか

【プロフィール】
1932年、千葉県成田市生まれ。旧制成田中学校卒業後、農業に従事。1980年よりPOF研究会を組織し、千葉、茨城、山形、秋田で低コスト増収稲作の研究、普及を始める。1983年頃より不耕起移植栽培の実験に着手。1989年、三菱農機と専用移植機の開発に取り組む。1993年、日本不耕起栽培普及会を設立、初代会長に就任。不耕起移植栽培、冬期湛水を提唱。2002年から毎年「自然耕塾」を開催。不耕起栽培の研究、普及が評価されて2008年、吉川英治文化賞受賞。2012年没。著書に『生きもの豊かな自然耕』(創森社)など。

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